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「凛のこと恋愛感情の方で好き。凛が俺のこと友達だって思ってるのは知ってる。でも、俺はずっと……凛のこと」
「っ。ちょ、ちょっと待て晴」
「…………」
「俺は、お前の事そんな風に考えたことねぇよ」
だってずっと友達だったじゃないか。ずっとそれなのに…急になんで…どうして?
「うん。分かってた。それでも伝えたかったんだ」
「急にそんなこと言われても俺は……」
「ごめんね?凛。でも好きなんだ。だからっ」
「悪い今日は帰ってくれ。。頭の整理がしたいんだ。。ちゃんと返事はするから」
キャパオーバーだ。晴はいつから俺のことを?そんな事が頭の中でグルグルと考えてしまう。
俺はお前の事が大事だけど。
お前の事どうも思ってるかなんて友達としてしか見てなかったと言うのに…
「うん。わかった。返事待ってるから…」
この時のおれは、凄く最低なヤツだった。
最後まで話も聞かず帰って欲しいだなんて、なんて最低なことをしたんだろうと、あとで冷静になった頭でそう思った
「じゃあね。凛」
東京に行ったらもしかしたら返事なんてしないかもしれない。
そんな可能性もあるのに、晴はそう言って帰った。
この言葉が……俺が晴と会話する最後の言葉だと知らずに俺は、逃げるように東京へ引っ越した。
この選択が、俺の後悔の元となる。
それから俺は、いろいろな出来事の中でようやく晴の大切さに気づく。
こんなに好きだったなんてどうして気づかなかったのだろう、と。
もう遅くて嫌われていたとしても思いを伝えたいと、その日、行動に移すため、晴の家に電話した。
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