第1章:謎の電話

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「そうですけど、どなたですか?」 拓哉が聞き返すと相手がまた話し始めた。 「お前に教える必要はない。」 動揺する拓哉に電話相手は話しを続けた。 「お前の女は預かった。無事に返して 欲しければ俺の指示に従え。 お前のアパートに女が隠し持っている コインロッカーの鍵がある。 絶対に見られたくない所に 隠してあるはずだ。 まずはそれを探せ。」 突然の脅迫電話に驚き 拓哉は頭の中が真っ白になった。 電話の相手は最後に 「分かったな。1時間後にまた掛け直す。 それまでに鍵を見つけろ。 警察には何も言うなよ。」 と言って電話は切れた。 「そんな…どうすれば…」 突然の事態に拓哉は 頭の中の整理が出来なかったが 呼吸を落ち着かせてから どうするべきか考えだした。 冷静に考えたら真弓が本当に 誘拐されたか確証がない。 そう考えて真弓本人のスマホに 5~6回電話したが全くでない。
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