ー◯◯役所滞納整理係シリーズ 修行編ー

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「お久しぶりやね~そうでっせ、◯◯役所滞納整理係の現場責任者のEでっせ! 今日はワシら、そうやTとかやね~若い頃の話でんねん、マァ聴いてなぁ~」 「ワシら滞納整理係は役所でも割と特殊な部類の役人なんですわ! ワシもTも最初っからこないなモンになるとは思ってもいまへんでした」 「変な話でっけど、ワシら『徒弟制度』で鍛えられましたがなぁ~~よってワシらには『師匠(親父)が いますのや!」 「ワシの親父は『Jハン』でおました!これがまたエライキツイ方でして、ボケっとしっとったら、アルマイトの灰皿が飛んで来よりましたがなぁ~ホンマでっせ!」 「確かあの品の無いTの親父は『D』いいまんねん、この親父もエゲツノウてね~~」 「マァ、ワシに言わせると、どっちもどっちでんなぁ~~」 「また、悪い事にワシの親父『J』とTの親父『D』は同期で・・・ホンマ達の悪い同期でっせ~~」 「収納率が99.5%を割とよったら、親父に怒ヤシつけられて、そりゃホンマにビビりましたがなぁ~」 「アレはワシがまだ入社して、滞納整理係に配属されたら頃の話から始めましょうかね~~」 「今日から皆さんと一緒に働くE君です、E君自己紹介をね!」 「EXXと言います、宜しくお願い致します」 「じゃE君・・・あそこに居る方がここの現場責任者のJさんですから、Jさんのご指導を仰いで下さいな!」と課長がJ現責へ連れて行ったんや! 「あの~宜しくお願い致します」と新入職員ワシ! 「ワシなぁ~Jの親父を観たらギョッとしましよりましたがなぁ~~! その身なり・・・真っ白スーツにノーネクタイYシャツは胸迄開けて、ゴツイ金のネックレスをしてましてなぁ~指には、なんて趣味の悪い指輪と腕には矢張り金のブレスレットをジャラジャラとホンマにビビりましたがなぁ~!」 「Jの親父の最初の言葉が忘れられまへんで!」 「オイ、坊主、俺にコーヒーを入れてくれんか!」 「ワシは新人らしくなぁ~、ハイって答えましたがなぁ~!」 「給湯室でコーヒー瓶を探してカップに入れてJの親父に出しましたよって・・・そないしたら、イキナリでっせ、ワシにコーヒーを投げて『あーお前、俺にインスタントコーヒーを飲めってか?』こないだ、ホンマにもう!」 「それからワシの朝の仕事はJの親父が来るまでに、豆を挽くのが仕事でんがなぁ~」 「それが終わると、昨日迄の収納率の計算でおました!」 「これが職員がビクビクでんがなぁ~!」 「自分の担当地区の収納率が悪うかったら、そうらJの親父が・・・!ホンマここに書けへんくらいでっせ!」 「訪問督促もJの親父の私用車の黒のベンツや、これが!(勿論中古やけどね~)ワシがよう運転手をしてましてなぁ~J親父は後部座席から、そこ右、そこは左と指図してまんね~~チョットでも道を間違えると、怒りますのや~!ホンマイヤヤったわ!」 「それも、アッチ系専門やったから、お供はイヤでしたなぁ~~」 「J親父のやり方はこないだ、アッチ系のドアをワシに激しく叩かせてなぁ~ほんでアッチ系の兄ちゃんが出よったら、鰐革の靴で土足でっせ!土足でヅカヅカと入って、ワシの耳元でゴニョゴニョと言い張りますのや!」 「ワシが◯◯役所たた滞納係じゃ~と言って、またJ親父がワシの耳元にゴニョゴニョと言い張りまして、アアアンタの会社は税金たた滞納しとるで~!って、J親父は決して自分からはアッチ系の下っ端には話さしまへんのや!」 「マァ、今更ながらワシはビビって、オシッコをほんの少々チビったかもしれまへん!」 「周りは頭ツルツルに剃ってモンモン入れとる奴が4~5人に囲まれておりまっさかいに!ホンマイヤヤったですわ!」 「そしたら、いかにもの社長(頭)が出て居ってからに・・・ホンマにビビりやったでっせワシは!」 「後から聴いたら、新人職員は必ずヤル儀式見たいなモンじゃと!」 「要はJ親父と頭は前々からの知り合いで、ワシは試されたんです!」 「J親父が、頭に『来月からこの坊主が取りに来ますから、宜しく』だぁ~なんやねんなぁ~~ホンマにもう!」 「それでも、帰りの車を運転してる時にJ親父が言い張りました!」 『ええか、坊主、どんな風にやっても良いが、決して相手の甘い言葉には騙されるなよ! 何処何処に呑みに行こうって言っても、決して行っては遺憾!どうしてもの場合は俺に連絡しろ! わかったか坊主!』 「マァ表面上は上手くやっても決して気を許さないって事やね!」 ー Tの話 ー 「ほんじゃワシからの話や!」 「ワシは差押えの立会いで△△市までD親父に連れ行かれましたわ!」 「マァ事情はこないだ!」 「当市で小規模の工場をしていた親子4人、勿論倒産して隣の市へ飛びよったんですわ! そこで追跡調査したら、細々と矢張り工場をやって張りました、何度か督促しても一向に払う気をセイしまへん!、それで差押えちゅ訳やね~」 「D親父の車は国産高級車、矢張り黒色やったね~~! その運転をして現場立会いをセナアカンかった! 昔やさかいにホンマに赤紙を貼りよってなぁ~! テレビ、冷蔵庫、工場機器! ヤヤったのは、小学生の男の子が泣きょって、年老いた母親が矢張り泣きよって・・・ホンマイヤでしたなぁ~!」 「後味の悪いってこんなヤツやねん、ホンマに!」 「マァワシらこうして鍛え上げられて今に至ります!」 「最後にJ親父もD親父も言って張りました!」 『俺たちって、勘違いするなよ、非道な事と思うなよ!税金を払わない奴らが悪いといつも頭に入れておけ!わかったか!』と2人共言ってましたなぁ~~! マァ!あまりお話できしまへん! 公務員は仕事の内容は墓場迄と制約書を書かされますよって。 この話はだいぶ脚色しておりまんねん。 また、いつかお話できる事もあるやと思いますが、その時迄ハイサイナラ! ー◯◯役所滞納整理係シリーズ 修行編ー END
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