1僕の

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僕が当たり前だと思っていた日常は、 灰のように消えていった。 東京中心地に突如現れた"怪物”は あっという間に、人も複数の高層ビルを破壊した。僕は科学的にも説明がつかない、あまりにも突然すぎた事件を,, “ Hands未確認事件 “と呼ぶ。 ーーーー僕の過ごす日々はまずベッドから始まる。 午後10時13分、東京都新宿区、とある高層ビルの11階。僕は裸身の体を重々しくベッドから持ち上げた。 部屋全体にふと眼を向けると、カップラーメンの食べ残しや、タバコの吸い殻、汚く汚れた灰皿に、ティッシュのゴミが部屋中に散らかっていた。 その他 女性の衣類やバッグ、僕のかばんやスマホがテーブルの上に置かれていた。 「……はぁ…」 僕は思わずため息をついた。 なんか、心が折れそうなほどに気持ち悪い。うまく表現できないが、身体も ずっしりと重たい石をもってるかのような感覚だった。僕は気分を変えようとベッドから起き上がり窓の方へと 向かった。広い窓の外には真っ暗な闇に包まれていた、そしてビルの明かり、街灯などで集結された綺麗な都会らしい風景を感じられた。 赤、青、オレンジなど明かりは様々だが、高層ビルから眺める景色は最高だった。気分が少し紛れたところで 僕はベッドに戻った。 「……んん……………ふぁぁ…… …………あれ?……おきて……たの? 梨生 (りお) くん…」 ベッドに入ろうとした同時に裸身の長い髪の女性が起き上がってきた。耳にはピアス化粧をがっつりしている 「……おはよう…」 僕は女性の頭を優しく撫でた。 女性はベッドから起き上がり、机の上からバックをあさり、スマホを取り出した。 「……そっか、今日で今年はおわるんだった、2020年か、……つか、私帰らなきゃ、帰りたくないけど笑」 僕は体をおこし服に着替えると女性を抱きしめた、 「またきてね好きだよ」 僕はこのセリフを一体何人のお客さんにいったんだろう。自分がじわじわと嫌になっていくのを感じながら僕は 女性のくびれを強めに抱きしめた。 「…私も好きだよ」 女性を玄関まで見送ると僕は女性が忘れそうになったスマホを玄関に持って行き渡した。気づかいというものはこの世界で生きるには大切な事だと店長に厳しく言われている。 女性は帰る前に僕の方を振り向き、軽く僕の口にキスをした。 また新たにメイクをしていたので、唇の着色がうねるような感覚が僕の唇に しばらく残り続ける。 「またね♡」 …バタン! 僕は女性を笑顔でおくると、玄関のドアの部屋中に響き渡る音とともに 僕は笑顔をすっと戻した。 手でごしごしと唇をふいたが、中々おちない、僕は洗面所へと向かい水でごしごしと強く洗いはじめた。初めてのキス今年で最後の冬、僕は体を売り続けて18歳 これが本当に本当にきつい。でも、これは、これは……多分全部……僕の為 “何度ふいてもこころの油が落ちない” 僕の唇が荒れるまで洗いながらも自分がやってきたこと自分の醜さを噛み締めながら僕は涙を流した。 続く 更新日未定
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