4名もなき世界

1/3
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/83ページ

4名もなき世界

僕は渋谷付近の住宅街をでると、少し遠くなるが、今まで来た道を辿り、近道で渋谷駅へと向かった。新宿駅より圧倒的に近く、ちょうど良かったのではないか?おまけに、さっきまで走っていたので、折れかけていた心がだいぶすっきりしたように思えた。 店長のゆうとおり、僕の年齢からしてまだ若いし、体も十分もっていた。 こうゆう事を店長は伝えたかったのだろうか。意外と傷つきやすいくせに、 運動をすればそれなりに心が落ち着くような奴か。僕はだいぶ単純な性格をしているようだ。 少なからず、僕にはまだ気力がありあまっているみたいだ。僕はそう思い込んでいたが、何処からか僕の心だけは 抵抗力というものからきているのか、 心だけは恐怖や不安などでえぐられているような気がした。僕は昔から心だけは変わらないな。そういえば、ずっと気になっていたことがあった。 1年半前ぐらいだろうか、人混みや電車、疲れが最大級に達した場合に 「息の苦しさ」、「吐き気」などの症状?が突然現れた事がある。それは毎日でもなく、たまにしかでない症状だったので、それほど気にしていなかったが。最近、息の苦しさと視界がぼやけてみるという新たな症状がでた事で ほぼ毎日続くようになった。 今流行しているインフルエンザの初期症状か?? もしくは、貧血?食中毒? 高熱も出るはずだが、一体なんなんだろう、明日、もし仮に熱がでたとして ホテルにいくことはできない。行かなければ、店長の期待を裏切ることになり、よって僕を優秀だと見出さなくなっていくと考えた。 こんな状況に立たされると、不安でしょうがなかった。考えすぎてしまうのは僕の癖だ。1日くらい、休んでも店長は許してくれるのだろうか? ……いや、今日は店長と約束をした、 裏切ることは決してできないと。心のどこかで僕は甘えていた感情に気づくと、ますます情けなくてしょうがなかった。 僕はそう思うたびに胸が熱くなり、苦しくなった。 あ。まただ… 息の苦しさと吐き気、目眩が僕を襲った。視界がぼやけていく、息も過呼吸気味で苦しい、いたい、くるしい、いたい、くるしい、いたい、くるしい 「はぁ…はぁ…は、…はぁ…はぅぁ… 僕は道で脚を止め、うずくまった。 人混みも多くなってきた夜道で一人… うずくまっている醜さはとてつもなく恥ずかしかった。 僕は人気の無い道を渡り、街灯の隣にあったベンチに座り込み深呼吸をした。1分半ごろだろうか、だんだんと 息の苦しさなどは少なくなり、ようやく正気を取り戻した。 「なんなんだ…一体…?」 なぜか僕は心の底から嫌な予感がしていた。 僕の体の不安定は収まりそうに無いという事に…
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!