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「おっまたせー!」
合流地点に着くと、そこには既にカズマとフウカの乗るGキャリアーが到着していた。
「ファルガンは荷台の上だ!さっさと行ってこい!」
「わかってる!」
カズマに急かされながら、ソウタは荷台に積まれたファルガンのコクピットに乗り込み起動させる。
「お前さ、なんか吹っ切れたか?」
「守りたい人ができたんだ」
「どったの?初恋?」
「……そうかもしれない」
戦う理由を見つけた彼にはもはや迷いはない。怪獣を倒しクオンを助ける為、ファルガンが今立ち上がった。
「今からその子を助けに行く。付き合ってくれるよね」
「当然だろ!」
「で、その相手って誰?可愛い?」
友達の色恋沙汰となると年頃の少女らしく興味津々になるフウカに、ソウタは指差し告げる。
「今、あれに乗って戦ってる」
「おいおい、まさか……」
「そのまさかだよ」
「ファルブラックかよ!?」
そしてその少女が、かつてソウタの乗るファルガンを一方的に倒したあのファルブラックのパイロットだと知るや否や、カズマは驚愕の声を上げるのだった。
「驚いてる場合じゃないっしょ!ドローン飛ばすよ!」
「お、おぅ」
ひとまずその話は後にして、Gキャリアーは偵察用無人ドローンを射手し、同時にファルガンも凍てつくような寒さと化した街に突入した。
「なんで、来たの……?」
「街を守るガーディアンだからさ。それに……」
一人で戦うつもりだったクオンはソウタに問う。対するソウタは、銃を怪獣に向け構えながら答えた。
「本当に救いたい人を見つけたから」
「そう」
『GRAAAAAAA!!』
咆哮を上げ、臨戦態勢に入るフリグラース。もう時間はない。
「私も殺させはしない」
ファルブラックもまた腰を落として拳を構える。そして一歩足を踏み込んだ瞬間……。
「私を殺してくれる、あなたという人を」
今、戦いは始まった。
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