告白と体温

4/4
前へ
/13ページ
次へ
翔馬の体温を感じたまま病院のベッドに2人で寝転んでいると急激に睡魔が襲って来て、俺はそのまま眠ってしまった。 まだ夜明け前。目を覚ますとすぐそこに翔馬の顔があって、俺をジッと見つめていた。 「おはよ」 「はよ……夢?」 俺は翔馬の頬をつねった。 「普通それ自分のホッペつねるだろ?」 「はは。そっか……眠れたか?」 「うん、眠れた」 「なら良かった。まだ暗いけど……今何時頃?」 「まだ4時。俺朝はいつもこれ位に目覚めちゃうんだよね、けど山ピーの寝顔見れたから得したなぁ」 「そんなのが得なのか?」 「うん、いつもこんなに近くで見た事無かったし。案外寝顔は可愛いのな」 「か、可愛い?!」 損した。俺こそ翔馬の寝顔を見ていたかった。 「起きてる山ピーは強面だけど寝顔は……ぷっ、はは、ギャップ萌え?つうやつ?」 「お前バカにしてんだろ?」 「そんな事無い。嬉しくてさ、好きだなって……………なぁ、これからも俺、山ピーの側にいたい。こうやって一緒に朝目覚めたり何でもない会話したり……その、昨夜みたいな事も……」 可愛いすぎる。可愛い過ぎてしぬ。 「俺も翔馬と一緒が良い。まさかこんな風になれるとか考えても無かった………嫌だっつっても離れねぇからな。覚悟しとけよ」 「ははは!望むとこ」 ********** 翔馬はまだ病院が静かなウチに帰っていった。 プロへと進む翔馬の足手まといにならぬ様、慎重にならなくては駄目だ。昨夜みたいに感情に流されて危険な事は絶対にNGだし、絶対に関係がバレてはいけない。でも、そんな事は大した問題では無い様に思えた。 互いに気持ちが通ってる事が何よりも心強いい。 なぁ、気持ちにもカタチがあるんだな。 表情言葉一つ一つに感情揺さぶられて。 こんなに強くて。あったかくて。 それはカタチに例えるなら、やっぱり ハート型なんじゃないかな。 ロマンチストでもなんでもねぇけど…… 目がハートになる、とか 心臓かハート型に飛び出るとか、 ほんっとそんな感じ。 おしまい
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加