みつけた

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 聞き覚えのある電子音で目が覚めた。またか・・・。俺はため息を吐きつつスマホのロックを解除する。思った通りだ。そこにはいつもと同じメッセージがあった。「みつけた」 たった一言だった。送信者の名前は無い。  こんなことはあり得ない話だが、真夜中の三時に必ず見知らぬ何者かから無料通話アプリにメッセージが届く。もちろん、知り合い以外からはメッセージが届かないように設定している。それにも関わらず、ここ数か月間決まって午前三時にこのメッセージが入るのだ。  電子音を切っておけば良さそうなものだが、仕事上、急な呼び出しがあるため、そうも行かない。 しかもそのメッセージが入る前には必ず夢を見る。誰かが背を向けてスマホをいじっているのだ。後ろから確認できるのは無料通話アプリだ。そのアプリはどのスマホにもデフォルトで入っている有名なアプリである。男はそのアプリで何かメッセージを打ち込んでいる。  周りにはぼんやりと霧がかかっていて、その男をはっきりと確認することはできない。その直後にアプリの電子音で起こされるのである。 最初は気味悪く思ったが最近は少し慣れた。だが、必ず午前三時に安眠を妨げられるのは腹立たしいし、睡眠不足が重なって疲弊している。  こんな悪戯って可能なのか?もしかしてスマホがウイルスにでも感染しているのではないか。いろいろな可能性について考えてみるがさっぱり見当がつかない。「いったい誰なんだ?」独り言を呟くと、スマホの下方から勝手に検索アシスタントが起動した。いったい誰なんだ?の問いに対して、とあるニュースサイトのリンクが現れた。
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