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彼は一瞬瞳を見開き、それから自嘲するように、悲しげに微笑んだ。
「わかった。放課後、職員室に行くよ」
彼はあっさりそう言って振り返り、自分の席に戻っていく。その背中をみつめていたら、また涙が出そうになってしまい、すぐに荷物をまとめ、教室をあとにした。
早足で廊下をあるきだした瞬間、耐えきれなくなった涙が1粒、すっと頬をこぼれおちてきた。
「わたし、バカだ」
小さく呟いて唇を噛み締めた後、慌てて人差し指で涙を拭った。
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