第5話 ブラックスワン、黒フードの男 シーン57

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「それからすぐ妹が…フミが部屋で首を吊って自殺した」 ーーフミ…なんで?…ねえ!なんでよ! ーーフミを追い込んだ奴らアタシが絶対許さないから! 「妹を自殺に追い込んだ奴がアタシ達が最初に見つけた犬鳴村の生配信で処刑された野村一樹」 「この野村って外道も月島の子分、つまり次長の指図」 「正直…あの時、『もっと…もっと、もっと怯えろ』って思った。警察官失格だよ。アタシも奴らと同じクソ野郎」 「何言ってんすか!班長はあんな奴らとは違いますよ!ねえ!」 「あたりまえ〜っ!」 「風ちゃん軽くね?」 「こんな時、普通に言ったんじゃ重すぎじゃん」 「でも…それでもいいって思った」 「父親を犯罪者にされ、恋人を奪われ、母親も妹も自殺して…アタシ一人が残され、私たちを追い込んだ『次長』に復讐するまでは刑事は辞めない」 「アタシも最低の人間。だからもう皆んなアタシに関わらない方がいいから。弥永さんも吉さんもタスクも風香も…これからはアタシ一人でやる。自分一人の気持ちの問題だから」 「三枝を殺して…ロクを探し出すまでは…」 「絶対に止めない」 「そんなこと言わないで下さいよ」
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