シーン56

1/1
前へ
/218ページ
次へ

シーン56

彩芽とタスクが樹海側の山小屋の場所に着いたのは三枝が去った15分後。 着いた時もまだ山小屋からは煙と炎が立ち昇っていた。 「班長あれ」 「殺られた…?」 「風香、三枝の車は?こっちのPCロストしてる」 「班長、こっちもロストしてます」 「了解。何かあったら連絡ヨロシク!」 「リョ」 「タスクは待機しといて。ちょっと見てくるから」 「班長気を付けて下さいね。まだ何か仕掛けがあるかも知れないっすから」 「アンタ、舐めてる?」 そう吐き捨て車を降り山小屋の方へ歩き出した彩芽。 まだ依然として黒い煙に包まれた中を探してはみたものの…三枝らしい屍体を見つけることはできなかった。 ここに来たはずの三枝は忽然とどこかへ姿を消していた。
/218ページ

最初のコメントを投稿しよう!

190人が本棚に入れています
本棚に追加