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シーン56
彩芽とタスクが樹海側の山小屋の場所に着いたのは三枝が去った15分後。
着いた時もまだ山小屋からは煙と炎が立ち昇っていた。
「班長あれ」
「殺られた…?」
「風香、三枝の車は?こっちのPCロストしてる」
「班長、こっちもロストしてます」
「了解。何かあったら連絡ヨロシク!」
「リョ」
「タスクは待機しといて。ちょっと見てくるから」
「班長気を付けて下さいね。まだ何か仕掛けがあるかも知れないっすから」
「アンタ、舐めてる?」
そう吐き捨て車を降り山小屋の方へ歩き出した彩芽。
まだ依然として黒い煙に包まれた中を探してはみたものの…三枝らしい屍体を見つけることはできなかった。
ここに来たはずの三枝は忽然とどこかへ姿を消していた。
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