ドワーフに会う。

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ドワーフの長、ゾーマンは、銅の盾と自分の身体程にあるバトルアックスで、どんな魔物も叩き切るスタイルで戦闘をこなしてきたのサ。 そんなドワーフの集落で暮らしてきた人族のオームは、100名居る中での、のし上がってきた実力者であり、大剣を片手で使いこなすパワーに特価した男サ。 ボクは、万が一、彼等2人がやられた時の最後の砦であり、後ろで震える可愛い弟子を護る師匠。 大丈夫、皆で君を護る。 ジンを護れるなら、このボクは、どんな魔物ですら倒す。 咆哮が終えるジャイアントブーは、1度、思いっきり後ろに下がり、木々をなぎ倒し距離を保つのサ。 ある1つの動作を繰り返しをして。 「オーム!前衛を頼むぞ、儂は上から行く!」 「おう、この先は行かせねぇからなぁ?デブ野郎ぉおおおお!」 ゾーマンが、足腰強化の魔法を詠唱も無しに施す。 オーマは、前進強化の魔法を気合いを溜める形で施す。 そして、ボクは。鍵を構えその場にぶっ刺して、ジンのみの周りをドーム型の防御壁を作ったサ。 「!ギウサ師匠!これは!?」 「万が一の防御壁サ、ジンは、そこで、しっかりと2人の戦い型を目に焼きつけるのサ。」 ボクは、ジンに見やすく分かりやすい様に横にずれた瞬間、ジャイアントブーの巨漢が走り始めたのサ。 ドドドドと土の剥き出しになった道を走り、オームも盾を構えてその巨漢の魔物の鼻と牙にぶつかる形で全身を受け止めた。 まるで大岩とぶつかった時の音が周囲に響き渡り、力の押し競べ状態になる。 ミシッ、ミシッと音がなるもジャイアントブーは、オーマを押し倒す事が出来ず、硬直状態になる。 「ふしゅー…ふしゅーーーぅうううう…」 鼻息が荒く、ヨダレまで垂らして、足に力を入れているのが分かるけども、高揚溢れる狂った笑みを浮かばせているのは、オームだったサ。 腕と足に力を込めて、1歩踏み出せば、ズズっと下がるジャイアントブー。 「なんだぁ?押すしかねぇのか?」 また、押し出す動きを見せ、ジャイアントブーが怒りの目をオームに向けた時、その頭上に小柄のドワーフのゾーマンがバトルアックスを振り構える姿も捉えた。 そのバトルアックスが懇親の力で、振り下げると、風圧がジャイアントブーに降り掛かる。 次の瞬間、ジャイアントブーの身体が縦に真っ二つに切られたのだ。 声をあげることも無く、ずしーんと左右に分かれ、倒れた。 「ふぃー、あ、血浴びちまった。」 飛び散った血に顰めっ面で、乱暴に振り払うオーム。少し、宙返りをして、地面に着地した。 「手土産が出来たな。解体をギウサに頼もう。」 「はいはい、任せるサ。」 ボクは、防御壁を鍵で解除して、ジンの様子を見たら、泡を噴いてぶっ倒れてる。 「あーっ!じ、ジン!ジンーー!」 誰も怪我をしていないのに、1番の被害者にしてしまったサ… ごめん、ごめんサ、ジン。 ボクは、大急ぎで、解体と多少の周りの修復。 オームには、近場の川で血を落とさせて、ボクの収納空間にジャイアントブーを収めて、目が覚める様子もないジンをおんぶしてドワーフの集落に早足で向かったサ。
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