思い出すこと

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思い出すこと

3月11日 午後2時46分 この数字は特別な意味を持つ。 繰返し使われていた数字であり、 多くの人を苦しませ、悲しませた。 激しい怒りに震わせた日付と時間だ。 あの時から時が止まった。 という、 ありきたりな言葉で表現していいのだろうか。 いまもなお、あの日を思い出す時がある。 それは月命日であったり、 別の被災地を映した映像であったり。 私は気づいている。 あの時の動揺と恐怖は完全に思い出せない。 私自身の精神や脳のあらゆるところが 本当の記憶を消してしまったようだ。 年月が過ぎたからではない。 もう8年、 やっと8年、 まだ8年。 それぞれの思いがあり 消えない悲しみがある。 被災地から離れて暮らす私には わからないことも、 わからなくてもいいことも学ぶ日々だ。
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