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し・あ・わ・せ
出勤時間が同じなのか、大山くんとは良く会う。というか、タイミングが合うのです。
アパートを出ると、ちょうど彼も会社に出掛けるところでした。
「佐山さんおはようございます。これから出勤ですか?」
「はい。これからバスで。」
「僕もバスです。」
大山くんと私は、しょっちゅう同じ時間のバスで出勤することになり、考えるまもなく仲良くなっていきました。
お互いに自炊が多く、料理を多目に作り、あげたりもらったりすることが増えてきました。
そのうち彼が、
「あのー、良かったらうちで一緒にご飯いかがですか?」
と私に声をかけ、彼の真面目さに安心していた私は、部屋にお邪魔することにしました。
彼の料理の味付けはとてもおいしく、
「小学生の頃から料理が好きで
、母親と良く一緒に料理してたから…。」と言います。
友達のような関係が続いたある日、
「佐山さん。良かったら結婚を前提にぼくとお付き合いしてください。」
と告白され、
「わたしもそうしたいと思っていたの。よろしくお願いします。」と、返事をしました。
「それで、佐山さんのご両親にも挨拶に行きたいと思ってるんだけど。」
「わたしも、大山くんのおうちに行かなくちゃ。」
ということで、いっそのことお互いの両親をここに呼ぼうということになりました。
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