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「まあ、そう言うことなら俺はお前たちと一緒にこの秘密を守っていくとしようか」
「ほんと! ありがとう、優馬くん」
「っ……おい颯太。お前つくづく運いいよなあ。ミリーナちゃんはお前にはもったいないわ」
「なんだよ、うるさいなあ」
どうやら優馬は、ミリーナの笑顔にやられたようだ。俺だって彼女の笑顔に魅かれたのだから、まあ、無理はないと思うが。
俺たちはそれからひとしきり笑いあうと、それぞれ帰るべき場所へ別れていった。
翌朝、俺はミリーナを連れて朝の散歩に出かけた。朝日がすがすがしく、一日の始まりを告げる。
すると、後ろから優馬が楽しそうにやってきた。優馬の家は、実は隣のアパートなのである。
「どうしたんだ、優馬」
「いやねえ、窓の外を見ていたら、仲の良い二人を見つけたので、冷やかしに来てやったんだよ」
そう言った優馬の顔は、朝日のごとく輝いて見えた。
「……お二人さん、この先も良い関係を続けろよ。星を超えた愛なんて、そう見られるものじゃないからな」
「ああ、そうだな」
「うん、私いまとっても幸せだしね」
俺はその笑顔を見て思った。
ミリーナがたとえどこの星の生まれで、何者であったとしても、今は俺の大切な人だ。運命がこの関係を許してくれる限り、俺は、それを大切にしていこう。
こうして俺たち三人は、秘密を仲良く守っていくことになった。これはこれで、なかなか面白そうではないか。
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