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ミリーナは目を発光させ、手のひらからアンテナのようなものを出して毎夜宇宙に向けて信号を放つのだった。
それを実際に見せられた優馬は、何とか自分を納得させようとしていた。
まあ、それにはたっぷり一時間かかったが。
全員が一応落ち着いたところで、優馬が口を開いた。
「じゃあ、ミリーナちゃんは、ずっと家にこもっているのか」
確かに、当然の疑問だ。
「いや、普段はこうして街を歩いている」
俺がそういうと、ミリーナは黒髪のウィッグを被り、黒いカラコンをつけて見せた。こうすると、何とか秘密を隠し通せるのだ。
「確かに、それじゃあわからないな」
優馬は、観念したように息を吐きだした。それから三人でしばらく星空を見上げていた。
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