2人が本棚に入れています
本棚に追加
対面しあうように座っている彼に例の物を見せろと言ってそのものを持って来るよう外務大臣は命じてジンに渡し、受け取った彼は一言一句その書かれている脅迫文に目を通し始めた。
内容はこう書かれている・・・
(一週間後に行く修学旅行先で、お前の娘は我が国全土の国民の恨みを抱いて死ぬであろう。もし、大事な娘の命が欲しくば、貴様の国の牢に入れている我が国の犯人たちを解放し、賠償金1億円を支払え)
外務大臣「と、言うものが送られてきたんです」
ジン「ふむ・・・・・、で、これが贈られてきたのはいつからです?」
外務大臣「は、はい、ちょうど三日前です」
ジン「三日前・・・(ちょうど俺がある任務から帰ってきた時だ、まさかとは思うが・・・・・・あいつらか?、いや、もしあいつらとしても、俺が壊滅させたんだ。生き残りがいるはずがない・・・)」
すくっとそれまで座っていた来客用として使用されて居るソファから立ってから一人考え込み始めるジン
彼は以前某中東国家にとある任務を帯びて派遣され、その国に根城を張っている自分が壊滅させてきたテロ組織の事を思い出し、そいつらが復活を狙って動き始めたんじゃないかと推測を立てるが、如何せんその推測を確実な物にする為の材料が足らず、仕舞いには
外務大臣「あ、あの?アスカ様?」
どうしたんだと心配そうな表情を浮かべ始める外務大臣が肩をたたきながら声をかけてくるのを聞いた彼は
ジン「ん?、あ、いや、なんでもないです。とにかく修学旅行中に娘さんの護衛をしていればいいんですね、わかりました。お引き受けいたしましょう」
快く護衛任務を引き受けた彼はその後護衛対象になる娘さんの詳細なる情報が書いてある書類を受け取ってから依頼主である外務大臣がとってくれたホテルへと向かい、明日から開始する護衛任務に向けて準備に取り掛かるのであったのだった・・・
最初のコメントを投稿しよう!