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一瞬だけ振り向いてゲリラ時代、ずっと愛用しているブラックフレームのデザートイーグルを構えてから撃ち続けて逃げる彼であったが、目の前には奴らの仲間がバリゲートを作って撃つ気満々で待ち構えており
ジン「ちっ、ここで殺されるくらいなら!」
彼はポケットから閃光手榴弾を投げて目の前の部隊の目をくらませ、奴らから何とか逃げ切り、今のアジトである廃教会の地下室に逃げ込んだ。
ジン「はあ、はあ、何とか撒いたな、けど、いつここがバレるか分からねえし、どうする・・・」
額に出てる汗を拭いながら今後どうするか決めかねていた時だった
?「憎いかね、この世界が」
ジン「!?、誰だ!!」
マガジンの中には残り一発の50AE弾しか残っていないブラックフレームのデザートイーグルの銃口を声が聞こえし方向へと突きつけ、絶えず警戒心を出しつつ誰が自分に声をかけて来たのかを確認しにいくジンは
ジン「動くな!」
彼が銃口を突き付けた場所には誰一人おらず、肉眼で確認できるものがあるとするならば一枚の走り書きで書かれたメモが一枚だけ
大きな石の下敷きとなって置かれていたそのメモを見た彼は最初怪しんだが、再び見えない所から話しかけてきたその声の主が
?「そのメモを見てお前が我々の事を信じるなら1時間後、向かい側の廃業した肉屋に来い。そこでお前は今まで以上に強き力を手に入れられる」
その声を最後に声の主は暗闇の中へと消えて行き、一人残されたジンは近づいてからメモを手に取った・・・
すると・・・
ジン「・・・・・・」
先ほどまで警戒心は出しつつ冷静な行動を取れていた彼が突如として急変し、身体全体がワナワナと震えている程怒りに燃えている
その理由は・・・・彼にとって最も憎むべき存在の名前が置かれていたメモの中に書かれていたからである
「・・・・・・(元この国の大統領)」
身勝手な政策ばかりで上流階級にはアメを、下層市民をとことん虐げてきてムチばかりしかくれてない銃殺刑されて当然のクズ大統領、そいつがいなければ内戦で今の彼がゲリラに身を投じる事は無かっただろう・・・
しかもメモの続きにはこう書いてあった
「近々この国に核実験を行う予定で、その際その仮想実験現場に住む市民たちを見殺しにする計画を旧大統領の思想や意思を継いだ現大統領は狙っている、他国に自国は発展していると言う名目で他の国からの援助金をふんだくると言う算段で・・・。その為この国の地理に詳しい君の力を借りたい」
と・・・・・
怒りに感情を支配されている彼は政府の走狗となった軍隊と旧大統領派達が自分を亡き者にしようと沢山の網を張った奸計かと考えたが、冷静さを取り戻しじっくりとこれが罠かどうかを考えたが、今の奴らが俺一人相手にここまで遠回しな計を仕掛けてから殺しにくるわけがない
しかもだ・・・一人生き残っていても元ゲリラ時代、連合を組んで生き残っていた元仲間たちから奴らは自分たちの私利私欲の為なら恐ろしい程頭の回転が速いが、それを邪魔する者達の討伐に関しては軍に一任していると言う情報を何度か掴んでいたので、それらを裏付け理由として脳裏に過った疑惑を直ぐに吹き飛ばし、メモに書いている事は真実だと言う事を確信させたジンは
ジン「(この国はフランス訛りが強い国だ。なにより中枢を握っている糞食らえな役人どもはすべてフランス革命で処刑されたルイ16世の血筋やマリーアントワネットの血筋を持っている奴らばかり、だが・・・あの声の主は紛れもなくイギリス英語口調だ。少なくとも・・・・フランスに尻尾を振っている役人どもがこんな罠を考案できるわけがない・・・)」
と、自らの直感と判断を信じ、その声の主が待つ廃業した肉屋へと向かったのだった・・・
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