第三章 仲間

31/32
49人が本棚に入れています
本棚に追加
/191ページ
 沖田の姿を見た立花は笑いながらこう言った。 「あら、残念。この人もうダメね、使い物にならないわ。あはっ」 立花の乾いた笑い声が響く。 「僕は、ゴホッ……、まだ戦える!!」 それでも立ち上がろうとする沖田。それを馬鹿にした立花に紫苑はもう我慢が出来なかった。 「お前に新選組の何が分かる! 沖田さんの何が分かるって言うんだ!! 殺してやる!!」 2人の刃が交わろうとする時、それを止めたのは斎藤だった。 「長州と阿雲との関係は知らないが、ここは一旦休戦にしてもらおう」 斎藤の意外な言葉に紫苑は食いついた。 「斎藤さん! どうして」 「お前の一族を滅ぼした奴とその幹部2人。こっちは俺とお前、怪我をした平助と総司だ。勝てると思うか?」 斎藤の言葉で紫苑も冷静さを取り戻すことが出来た。
/191ページ

最初のコメントを投稿しよう!