48人が本棚に入れています
本棚に追加
/191ページ
上からの指示はまだ無い。しかし、新選組は動くことを決断した。
「上からの指示は待ってられねぇ。俺たち新選組は蛤御門へ向かう」
そこに水を差したのは、一緒に待機をしている見廻組だった。
「上からは待機を命じられている。次の指示がくるまでは待機だ」
その言葉で土方の堪忍袋の緒が切れた。
「何が待機だ。目の前で争いが行われているのを見ないふりしろと言うのか? 俺達は戦うために待機しているんだ。臨機応変に行動するための待機じゃないのか!! そんなやる気のない奴らと一緒にいる義理はない。俺達は向かうがお前らは勝手にしろ!!」
新選組は蛤御門を目指して走り出した。そこは目の前が砂埃で見えなくなるほど酷く荒れていた。
最初のコメントを投稿しよう!