もう3時

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次男の総十郎が話し出す。 「 悪気は無かったんだ。 ただあまりにも楽しくて、お兄ちゃんを後ろからトンと押して一緒にプールにぼちゃんと落ちて、キャッキャッと楽しくやりたいと思ったんだよ。 プールに腰掛けているお兄ちゃんを後ろから押してみたくなったんだ。 軽く押したつもりだったんだけど思ったよりドンと押しちゃって。 お兄ちゃんが落ちて僕も落ちたの。 思ったより深くて足が付かなくて慌てたの。 お兄ちゃんを助けないとって思って、もがいてお兄ちゃんを踏ん付けてしまって僕の体は浮いて、そしたら金髪の男の人が水の中から出してくれたんだ。そしてお兄ちゃんも助けてくれたんだよ。」 黙って聞いていたお兄ちゃんが話し出す。 「 スライダーから滑ってくる子供達をプールに座って眺めていたんだ。 みんな元気だなぁって思ってさ。 ここは僕には無理だと思ったから隣の赤ちゃん用のプールに行こうと総十郎に言おうと振り返った時、ドンと押されて落ちた。その時僕、そんなバナナって言ったんだ。 深くて沈んでいく時、総十郎に蹴られて僕はプールの底に沈んだ。 プールの底からキラキラ揺らめく水面が見えたよ。 僕の最期の言葉そんなバナナじゃいやだなぁって思ったんだ。 僕ここで死ぬのかなぁと思ったとき金髪の女の人が僕達を指さして叫んでるのが見えた。 あの女の人、見た事があるなと思ってたら大きい金髪の男の人が総十郎を引っ張り上げた。 女の人がまだプールの底にいるって指さしてくれている。男の人が僕をつかんで水の中から出してくれた。」
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