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「翡翠さんは家事が得意なんですか?」
「得意とまではいかないけど、大体のことはできる。」
ほんのり笑った翡翠さんの顔はとても頼もしく見えた。
「本当にいいのかしら。」
「案ずることないでござる。時には誰かを頼ったっていいんでござるよ。」
「…それなら、お願いしようかしら。」
花園さんは安堵したように微笑んだ。重りが1つ外れたのか、以前よりも軽い、素敵な笑顔だった。
「もちこも協力してくれる?」
翡翠さんがぼたもちに言う。
「御意。しかし、今日はもう魔法が解ける時間でござる。」
「そうね。じゃあ、時間のある時に、いつでも来てください。日曜日の3時なら、もちこも相手をしてくれる。」
翡翠さんが包み込むような優しい声で言う。
花園さんの物語は、ハッピーエンドに向かっているようで嬉しかった。
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