eスポーツとFPSと先輩

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eスポーツとFPSと先輩

「先輩、おはようございます」 「ん? ねえねえ、その顔、間違ってたらゴメンだけど、保護者の方に、撃ち合い部を反対されたの?」  両親ともに反対とは違うのですが。ここは、そういうことにします。 「……反対されました」 「やっぱねー、eスポーツでもFPS(※1)は、保護者から反対される子、いるからね」  先輩は笑顔を崩さず、降ろした右の手のひらを、上下にひらひらさせています。わたしは申し訳なさで、頭を下げっぱなしでです。 「すみません」 「ゴメンは、なし。FPSは入部しなくてもできるから、慣れてる」  一年の仲良しは、わたしたち会話に気がつかない振りをしています。eスポーツ(※2)撃ち合い部の先輩に、挨拶をして通り抜けています。  気を使われて、心が痛いです。 [(※1)FPS(以下ウィキペディアより引用)ファーストパーソン・シューター(英:First Person shooter、略称FPS)とは、主にシューティングゲームの一種で、主人公の本人(第一者)視点(FPSまたはFPV(en))でゲーム中の世界・空間を任意で移動でき、武器もしくは素手などを用いて戦うアクションゲーム(引用ここまで) (※2)eスポーツ(以下ウィキペディアより引用)エレクトロニック・スポーツ(英: electronic sports)は、コンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称である(引用ここまで)] ***
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