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大流行のFPS『共トニック』
『地球共同軍プラトニック』略して、『共トニック』では、マシンガンのマスコットキャラにIDがあります。そのまま、ゲーム内武器として使用できます。
帰宅前に撃ち合い部の部室に寄ります。ブレザー姿のネエネエ先輩が、気さくに部室に入れてくれます。
デスクが並び、多くのパソコンとモニターが、一列に並んで置いてあります。
一番大きなモニターには、『地球共同軍プラトニック』略して、『共トニック』のプレイ動画が流れています。昨日、エリア選びをしたモニターです。
「ほかの部員は勧誘中。私は部室に入部希望の子が来たとき、要員。他校との試合の動画見てたの」
「勉強熱心ですね」
「ねえねえ、『地球共同軍プラトニック』略して、『共トニック』撃ち合いしたいけど、もう午後3時で学校閉まるの残念」
「先輩、『共トニック』は更衣室で着替える所からスタートして、着替えで終りますが、どう思います?」
「うんうん、フェアプレーの精神で、相手チームに装備を教えるため。最初は恥ずかしいけど慣れる。最後のシャワーは謎システム」
「先輩、ブレザーにも、IDついてたりして?」
「IDついてるのは迷彩服だけ。ゲーム内でも着用できるから」
動画を消したネエネエ先輩と、スマホを取り出し、連絡先を交換しました。
「ねえねえ、私このあとバイトあるの」
「先輩どこでバイトしるんですか?」
「この前寄ったコンビニだよ。店にも遊びに来てね、またね」
「お疲れさまでした」
ネエネエ先輩に、あのコンビニの、陰口叩かなくて良かった。先輩の後ろ姿を見送りながら、安堵のため息が止まりません。
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