ネエネエ先輩が家に入った。

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ネエネエ先輩が家に入った。

 ネエネエ先輩はスリッパを履いて、ちょこんとソファーに座っています。真下にある、スクールバッグには、軍用ライフルのマスコットが下がっています。これもゲーム内では、武器として使えます。 「ねえねえ、バイトのシフト間違えて今日バイトなくて遊びに来ちゃった。迷惑だった?」  目を輝かして、母のトロフィーを眺め幸せそうな顔。ネエネエ先輩の前で、わたしは両膝に手をついて、立ち止まります。息が上がってます。 「迷惑じゃないです、わざわざ自宅まで来てもらえるなんて、感激しました」  近くでネエネエ先輩に祖父が話しかけています。美人だね、とか、ネット配信される、FPSゲーム大会のファンなど他愛ない会話です。  ネエネエ先輩を、立ててるの?   FPSトリビアです。母から聞いた海外のFPS情報です。ごく一部21歳以上限定のFPSがあるそうです。なかには……、最後のシャワーまでネット配信する、やーらしいFPS大会まで、あるらしいです。  エロFPSに出場したり観戦する変態と、わたしたち真面目な、eスポーツ愛好者は、完全に異なります。どうして、今思い出したんだろう?  祖父、母、父はネエネエ先輩へ、気を使わせないようにしているようです。ほかの部屋に、それぞれ理由をつけて移りました。  わたしの家族、演技力低い。バレバレ。  ネエネエ先輩は、頭や腰を痛めないか心配です。三人におじぎを、繰り返していました。  弟が同級生の家に、泊まりに行くのです。タイミングの悪くネエネエ先輩と、かち合いました。ネエネエ先輩と、挨拶を交わしています。  緊張気味でカッコ悪い弟と、形式ばらない、ネエネエ先輩が対照的でした。 「行って来ます」 《行ってらっしゃい》  家族全員の大合唱みたいな、行ってらっしゃいに、送られ、弟は出かけました。  わたしの自室に来てもらいました。ネエネエ先輩が、こぼれるような笑顔をしています。 「ねえねえ、お母さんって……、メッチャ有名なFPSのプロコーチ。お名前もお顔も存じ上げてる。私もお母さんのプレイ動画をネットで拝見して、勉強してるよ」  母を褒められ、わたしは頬の皮膚が熱くなります。理性では喜ぶべきはずなのに、恥ずかしさが高まります。 「先輩、学校では、お母さ……、母のこと、内緒にしてください」 「お母さんのこと、友達に噂されたら誰だってイヤだよ。うんうん、誰にも言わない」
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