撃ち合い部 部活顧問は話好きでした

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撃ち合い部 部活顧問は話好きでした

 偉い人たちは、開戦しても三週間で戦いは終わると言った。しかし、二年たった今も戦いは続いている。  2(にそう)の俺は、大隊本部に呼び出された。  部隊本部は開戦前、ビジネスホテルだったらしいが、看板は崩れ落ち、白い壁や廊下は、手入れされず汚れが目立つ。(ほこり)まみれの赤いカーペットを泥まみれのブーツで歩いて、隊長室の扉をノックした。 「新美(にいみ)2曹、命令により出頭しました」  入り(たま)えと、くたびれたような中年の男の声がした。俺は隊長室に入り、扉付近で(かかと)を鳴らし、椅子に座っている隊長に敬礼をする。 「新美(にいみ)2曹。本日付けで、君を3(さんい)に任命し、第5中隊、第2チーム長とする」 「自分は幹部としての訓練は受けておりません」  俺は開戦前、体育会系公務員の面接で、FPSの大会で活躍しました。自己アピール可能と単純だった。しかし、(わず)か一か月の訓練を受けて、そのまま前線送りだ。六か月未満はビギナーと呼ばれる戦場でだ。  続々と寄せ集めの新チームが編成され、上司が次から次へと倒れていった。下から押し上げられ2曹となった。 「人が足りないんだ。君にならできる」 「現在の困難な状況を、打開するための方策は、自分にはありません」 「君の意見を聞いているんじゃない、決定事項を伝えただけだ。3尉としてギャラも増える」
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