わたしは新美先生に質問をしました

1/2
71人が本棚に入れています
本棚に追加
/395

わたしは新美先生に質問をしました

 わざわざ、大きなスクリーンに新美(にいみ)先生が、『共トレ』を自分のPC《パソコン》で撮影しただろう、動画が流れています。  しかも、広い部室で、話を聞いているのは、わたしとネエネエ先輩の二人だけです。  去年から撃ち合い部顧問になった、新美(にいみ)先生。ネエネエ先輩のよれば、プレイ動画を見るのは、入部希望が受ける洗礼だそうです。  新美(にいみ)先生は男性で、うちの高校では、書道を教えている先生だそうです。  中学で書道は、国語の先生が兼ねていました。  はっきり言って、百人は座って授業を受けれる部屋で、生徒二人だけ。  机と椅子の無駄遣いです。部費が潤沢(じゅんたく)なのでしょう。  私学で(もう)かってるなら、授業料下げるなりして、別の形で、生徒への還元(かんげん)を望みます。 「ちょっと」 「え?」  ネエネエ先輩が、眉を寄せながら、わたしを、肘で軽く突いていました。目で、新美(にいみ)先生に、質問して、と大きな目が告げているようです。わたしは手を上げました。 「先生、質問があります」 「どうぞ、何でも聞いてください」 「先生はどうして愛知県出身で、地元の大学に通っていたのに、どうして、東日本の大学に、三年次編入したんですか?」  ネエネエ先輩は、聞くのそこじゃない、と言いたげな表情でした。微かに(うつむ)いています。
/395

最初のコメントを投稿しよう!