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そう言って手渡された表彰状。
彰吾の名前が書かれていた。
彰吾は1位の座に立って、ライバルを見下していた。
「おい!! どういうことだ!!」
探し回って見つけたあいつの胸ぐらをつかみ、ロッカーに押し付け問い詰めた。
「……どういうことって、どういう? それより1位おめでとう」
「とぼけんな!! お前、最後わざと手ぇ抜いただろっ!!」
そう、あの時。
こいつは誰にも気づかれないように、自分の速度を落としたのだった。
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