すべては君のため

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『さぁ、大人しく死んでもらおう』 俺を見下ろすT・Dはリボルバーらしき【銃】を手にする。 「俺を撃っても無駄だということはわかっているはずだ」 『…………』 弾道制御をされてしまえば当たることはない。 でも、T・Dは引き金(トリガー)に掛けた指の力を抜くことはなかった。 弾丸が発射される直前にすべては急展開する。 「やめて……」 N・Kがリロードして弾丸を放つのだが、目標(ターゲット)は俺ではなかった。 『ぐっ!?!?』 狙ったのはT・Dの持つリボルバー。弾丸は狂うことなく目標(ターゲット)を捕らえて破壊するのだった。 『何をする!N・Kっ!!!』 「彼は、私の獲物。彼を殺すのは私、邪魔をするなら誰だろうが容赦はしない」 『っ………あいつは俺が仕留める!!!』 「T・D。今回ばかりは従わない。目標(ターゲット)があなたでも今度は本気で殺しに行くよ」 両親を殺された復讐を目的とする俺。 自身の心臓を止めた特殊能力(オーバーアビリティ)を狙うN・K。 最大にして最恐の能力に挑むT・Dと組織の人間。 三つ巴の決戦が今、幕を開ける──。
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