ぼく、ほんとうはね...

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632308d4-1e40-4365-9c9e-84e8cef4b71a しょんぼりしていたおおかみくんの前に、きつねくんとたぬきくんが来ました。 「なんでお前が一人か教えてやるよ」  きつねくんは、面白そうに笑っています。 「きつねくんに、たぬきくん...」  おおかみくんは驚いて、二匹を見ました。 「お前は、嫌われ者なんだ。親が森を守っているからって、親に甘えているのが、森のみんなには気にくわないんだよ」  たぬきくんが言ったその言葉を聞いたおおかみくんは、 「...そっかぁ。それで、ぼくは一人なんだね。でも、でもね。ぼく、本当は、本当は、本当はね...」  おおかみくんは泣きながら、走り出しました。
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