第四話 荒野のカウボーイ

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突然ヨシノはみゆきに鋭い視線を向けてきた 薄い茶色の瞳を細めて眉をしかめて みゆきを見る 「もちろん彼女がヒデ坊を追い回したのだけど ついに手に入れたら彼に興味が なくなったちゃったのでしょうね! そしてヒデ坊に内緒で他の男達と 浮気をするようになったの ヒデ坊のプライドはズタズタに されちゃったってわけ!    」 みゆきも顏をしかめた 「まぁ!!なんてひどいの!!」 彼も結婚相手に煮え湯を 飲まされたのだ・・・ 自分と彼にそんな共通点があったなんて・・・ みゆきはあの謎めいて すばらしく足が長い 英明に思わず親近感が沸いた ヨシノが続ける 「あたしも村の人間も真由美と仲良く なろうと努力したのよ? ヒデ坊のためならってね     でも彼女はお高くとまって あたし達をどこかバカにしてて 決してここにはなじまなかったの 」 クソみたいな女ね! ここにユリアと佳子がいたら迷わず吐き捨てる 言葉だがここでは女教師が 発して良い言葉ではない 「残念ね・・・・ 」 みゆきはため息をついた ふと自分もここの土地柄を真由美と 同じように感じていた事を少し 恥ずかしく思った
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