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英明は心の中で自分にパンチを
食らわせたい気分だった
しっかりしろ!
しかし今朝の彼女はなんて艶やかなんだ
4Kテレビより眩しい
会うたび綺麗になっているような気がする
こんなに綺麗になる必要があるのか?
神様は不公平だ
彼女の周りは酸素が薄い
英明は思わず浅く深呼吸をした
何か話題を探さなければ・・・・・
「喫茶店はうまく行ってるか?ヨシノ」
優しい彼の声にみゆきはぞくりとした
そしてコーヒーを飲んで一瞬止まった
それがおかしくて思わず微笑んでしまう
彼もまた薬のような濃いコーヒーに
怯んでいるのだ
ヨシノが途端に肩を落として言った
「どうしたらいいのか・・・・
母さんが経営していた頃とは
あきらかに売り上げが落ちているのよ・・・」
ヨシノは再びみゆき達の向えに座り
涙声で言った
「このままじゃここをたたむしかないわ
ここを売り払って本州に引っ越して
商社なんかに勤める方がいいんじゃないかって思うの 」
もう一度英明はコーヒーを啜って顏を
しかめた
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