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「10時ですね!わかりました」
「ありがとうございます!先生」
英明は深々と頭を下げた
無表情でみゆきを見つめた
「それじゃ・・俺はこれで・・」
そういうと英明は玄関に向かった
みゆきはあわてて見送るために後を
追った
「こちらこそ・・・・
今日はごめんなさい
そしていろいろありがとう・・・・ 」
こぎれいさのない粗削りな顔立ちは
石造りの彫刻のようだった
「俺は特に何もしていない」
彼は少し首を傾げて言った
二人はすぐ近くに立っていた
彼は背が高く
見上げてばかりいたみゆきは
少し首が痛くなってきていた
ポチは新しくできたばかりの飼い主を
嬉しそうにしっぽを振って見ている
彼の褐色の日焼けした肌が
なんだか野性的でたくましく見える
そしてみゆきを見つめる真っ黒な瞳は
キラキラ輝いている
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