第三話 不思議な人No2

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・・・・・・・・・・・・・・・・・ 何をやっているんだ!俺は!! 英明はみゆきの家を出てすぐの 曲がり角で停車し 今は車のハンドルに額を 強く打ちつけていた 何度も!何度も! 血が出るまで強く打ちつけても 瞼の裏に浮かぶのは木下静子の顔だけ 考えることはどうしようもなく硬くなった 脚のあいだのものだけ それがデニムの中であまりにも 大きくなって痛い 彼女と別れてもいっこうにおさまる 気配が無い 自分の分身が完全に木下静子に照準を合わせてしまったようだ
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