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第1話 岩城家
時は江戸時代、外様大名であった金崎藩、岩城(いわじょう)家は4代藩主、岩城光長のときに後継者問題に苦しんでいた。光長の実子はほとんどが幼い頃に早世し、無事成人したのは三女の愛姫(あいひめ)だけであった。そこで藩は、遠い縁者の子である佐々山家の徹長(てつなが)を光長の養子とした。徹長は当時25歳、すでに正室も子供もいた。徹長が養子になった直後に光長は病で亡くなり、徹長が5代目藩主となる。一方、岩城家直系の姫君、愛姫は他家へ嫁ぎ、男子を出産する。しかし、この男子の出産が、岩城家全体を揺るがす大きな騒動を引き起こすのだった…
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