79人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
深夜3時
同日深夜3時。
<スマホの電話呼び出し音♪>
けたたましくスマホの呼び出し音が鳴った。
いつもは深夜2時から3時位に眠る美穂だったが
今日はデートがドタキャンになったせいで一人でチューハイを
5缶も飲み干して早くにふて寝していた所だった。
「もしもし!美鈴だけど!」
美鈴は光雄の経営する会社のパート従業員で
美穂とは顔馴染みだった。
たまたま光雄と同じマンションに住んでいたので
光雄宅を訪れる時にも時折一緒に食事をしたりする仲だ。
普段からLINEやちょっとした愚痴を互いに言い合う事もあった。
「美鈴?どうしたのこんな時間に。ビックリするじゃないの」
「光雄さん!さっきマンションに救急車が来てて......」
「え!?何?で?光雄さんなの?」
「そう。意識が無かった。
搬送される時に隊員さんに駆け寄って聞いたんだけど。
家族じゃないから詳細は教えてくれなかったんだけど、
身内の方ですかって?で、奥さんとは別居中じゃない?
で、美穂に知らせないとって。」
「どうしよう!奥さんに伝えなきゃだよね?私が行っていいのかな?」
「あんた!行かないでどうすんのよ!のんきな子ね!!行って奥さんと
連絡が付いたらさっと帰ってくりゃいいじゃないのよ!心配じゃないの?」
「心配どころじゃないわよ!!もう!!
で、どこの病院なの?あ、ごめんついこんな言い方しちゃって」
「恐らくだけど救急の瑞穂救急センターだろうって!」
「わかった!すぐ行く!!」
最初のコメントを投稿しよう!