奇跡

1/1
79人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ

奇跡

帰宅してすぐ光雄にLINEを送信した。 「今日は有難う御座いました。ご馳走様でした。最高に楽しかったです。」 5分もせずに返信が届いた。 「有難う。久しぶりにときめいたよ」 ときめいたというワードにざわつく心を感じた。 私は見た瞬間からときめいています!と返したい気持ちを抑えながら、 またいつもの抑える気持ちが出ていると感じた美穂は、 初めて抑えないで言ってみようかという気になった。 それほど初めてのレベルの相手だった。 「私は見た瞬間からときめいてました」 送ってしまった。 送ってから猛烈に湧き出る欲情に下腹が熱くなる。 子供達は預けてある。1人きりの部屋で服を全て脱ぎ捨て、 光雄のしぐさや顔、声を思い出し行為にふけった。 のけぞるような強烈な快楽が全身を貫く。 彼を想像するだけで「ネタ」としては極上だった。 いつもの数倍の湧き上がる欲情を自覚した。 しばらくして我に返り シャワーを浴び、キッチンの机に座りながら スマホを見ると光雄からのLINEが3件程あった。 「ときめいたの?マジで?」 「また会えたりする?」 「あ、でも彼氏いるからやめとこう」 これを見てまたたまらなくなり 布団に潜り込むと再び優しく愛撫しはじめた。 光雄の指先を想像しながら。 光雄はその気があるという事実だけで たまらなく欲情する自分が抑えられなかった。 決して人には見せない姿。 自分のこの欲情を解放したい 誰か、光雄さん、助けて。 朝方まで繰り返し果てる美穂だった。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!