友人タロウ

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タロウは、全く転職の話に触れようとしない。 もっぱら、家族と今の仕事の愚痴だ。 私は、ウンザリしていた。 タロウは、ガンガン酒を飲む。 私も負けずに酒を飲む。 要は、家族以外の誰かと羽目を外したかったのだろう。 会計は、2人で4000円強だった。 強の部分は、なぜか私が支払う事になり、私は、いよいよ苛苛が、止まらなくなった。 タロウとサシで飲むのは、初めてだったから、こういう酒の飲み方をする奴だったのだと、学んだ。 今の仕事の年収が700万円あると、大きな声で自慢していたが、強の部分を私に支払わせた、その吝さ加減にウンザリし、もうタロウとは、サシで2度と飲みに行かない事を心に誓った。 人を馬鹿にする事で笑いに変えるという価値観も合わなかったので、新たな一面を知り、余計に(2度と一緒に酒なんて飲みたく無いな。)と思った。 私は、せっかく繁華街に来たのだから、二軒目は、相席屋に入ってみたいと言った。 タロウも飛び付いて、2人の意思確認は、一致した。
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