まい

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気が付けば、深夜の2時を回っていた。 私は、30000円ほど、財布に入れていた。 会計は、17000円だった。 しかし、酒の勢いで梯子をしようと思った私は、現金は残しておいて、ゴールドカードで支払った。 カード手数料は20パーセントで、ありがちな、プチぼったくりの店なんだなと思った。隣の席で呑んでいた若い3人組の男たちが、「ゴールドだ。」と囁いた。 私は以前に、すすき野のぼったくりバー『珍子の森』で、第3のビールであるクリアアサヒを缶のままで出され、エロいことを提案されたが、断ると12万円請求された苦い思い出があった。 すでに深酒でベロンチョだった私は、意識が朦朧としており、12万円をカードで支払った。 貯金の残高は、15万円程しか無かったので、リボ払いで、2年半かけて支払った。その経緯があり、貧乏なのにゴールドカードを持つようになっていた。 カード会社からの特別な配慮だった。 3人組の男たちは、「社長、奢って下さいよー。」と言って絡んできた。 私は、非力なので「わーかった。わーかった。」と適当に答えていると、 まいちゃんが、30000円と印字された請求書を持ってきた。 3人組の会計を加えた、まいちゃんに怒りを感じたが、泥酔していた為、そのままレシートを受け取った。 帰りは、まいちゃんと、3人組の男たちに付いていた少女2人が見送ってくれた。 (二度と来るものか)と思い、心の中でまいちゃんを殺した。 エレベーターに一人で乗ろうとすると、「待って!」と叫んで、男性客2人が乗り込んできた。 私は、弱そうだったので、そのうちの1人の頭を小突いた。 「何するんですか!」と男性客は、怒ったが、私はそのまま無言で、さらに四、五発、頭を小突いた。 私が、「この店、高すぎるだろ。」と小突いた客に言うと、もう1人の方が、「そういう店なんです。」と冷静に答えた。
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