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これ以上続けると、自分がどうなってしまうのかわからなかった。自信がない。このままの勢いに流されては、自分も変わってしまいそうで、踏み入れたことない世界へ進むのが怖かった。新しい旅では危険がつきものだと承知している。けれど本能が、ジュリアの体の大部分が彼を欲してしまっている。
「こんなこと、なさってはいけませんわ――」
ジュリアはわずかに身を引いて、乱れた吐息をもらし、整えようとしながら、そう伝えた。乱れた髪の幾筋かが彼の指に絡んでいる。
ブラッドリーはジュリアを見つめている。彼女の唇が、キスで濡れて赤く滲んで、輪郭がぼやけている。まだ行為を煽ろうとしている。これから先は、口以外で続けることは可能だった。
しかし、ブラッドリーは彼女の体から手を離した。やがて彼は言った。
「君はこれまで、その十六年……どのように生きてきたのだ」
その声はひどく嗄れていた。ただ、気遣うようなぬくもりがあった。
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