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「………好きだよ…愛してる…またね…」
「っ…!じ、邪魔したな…っ!」
ピクリと反応を示した俺に瑠夏の腕はすぐに離れていく。
何故か少し胸が痛んだが、弾かれたように俺は扉を開けて玄関から出る。
その時驚いたような声と見知らぬ男がニ、三人視界に入ったが俺は無我夢中で走り、逃げるようにそのままマンションを後にした。
優しく甘く…でも切なさを滲ませるように囁かれた瑠夏の言葉はいつまでも俺の耳にこびりつき、家に帰った後も暫く心臓を煩くさせたのだった──
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