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そう叫んで『それ』に背を向けて走り出した。
青白い光は追いかけてくる事はなかった、あれは家を守る何かだろうかと思ったが、それよりも謎の光を見てしまったせいで幻覚を見ているのではないかいう不安の方が強かった。
西区を抜け中央区に戻る。
西区とは違って中央区には四六時中客寄せする為の品のない光がある。道路には不良者が段ボールを被って眠っている。建物の暗がりには娼婦がたむろし、何でも屋が取引をしていたり、前科者が相変わらず恐喝紛いな事をしている。
いつもの最低な光景を見て何でもないと思えた事に、俺はひとつも狂っていないと自分を落ち着かせた。そうして家に戻ろうと速足で細道を抜ける。
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