いつまでも、ふたりで

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いまこそ、本当の竜くんを知ってるからわかっている。 きっとすっごく緊張していたし、キスの日にどうにかしようって念入りに計画を立てていただろうこともわかってる。 「茜が俺のこと好きになってくれてよかった」 「あの日、竜くんがキスしてくれてよかった」 キスから始まるなんて。 順番が違うけど、それでもあたしたちの一歩一歩は確実に歩んできた。 「一年たったけど、俺のことどう思ってる?」 「ふふ。一年前よりもさらに好きになってるよ」 この1年。 竜くんへの想いは増すばかりだった。 竜くんはやっぱり、あたしよりも大人で。 普段気持ちなんて見えないけど、あたしからはダダ漏れだったんじゃないかと不安になるくらい。 「俺はずっと好きだけど、でもあのころよりももっともっと好きだ」 「竜くん……」 「食べ終わったら、外を少し歩こう」 「うん」 今日はあの日に少しかえって、キスをしたい。 特別な日だから。
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