1166人が本棚に入れています
本棚に追加
3番テーブルに、今日のおススメ「ホタテの海鮮ポトフ」を提供する。
「お待たせしました。ホタテの海鮮ポトフでございます。お熱いので、お気を付けてお召し上がりください。では、ごゆっくりお過ごし下さいませ」
取って返して、お水とオシボリを用意し、カウンターへ行く。
「いらっしゃいませ。森國様。今日は何をお持ちしましょうか?」
「旬くん今日もバイトなの? お疲れ様。そうだなぁ…… 先ずは、ジントニックを貰おうか」
森國様は、このビルに入っている美容サロンの経営者で、ほぼ毎日来てくれる、常連さんだ。
ありがたい。
「かしこまりました。本日は、タンカレーを冷やしております」
「いいねぇ。ジンはタンカレーが好きなんだ。僕の好みを覚えてくれているなんて、嬉しいな。それで頼むよ」
「はい。かしこまりました」
マスターに声をかける。
「森國様、ジントニです。ジンはタンカレーをご所望です」
「了解。タンカレー冷凍庫から出しておいて」
「はい」
「旬さん。後ろ通りまーす」
史花さんが、デザートを運ぶ。
3人が慌ただしいリズムで動く。
まるで、息の合ったフォーメーションのようだ。
長年組んだバスケのチームメイトみたいな。
やり甲斐が有って毎日が楽しい。
コレって、もしや、恋の仕業?
最初のコメントを投稿しよう!