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大学3年の春休み、何気なく通りかかった店先で、アルバイト募集の張り紙を見つけた。
確か、前は、レストランだったか…
今度はカフェバー。
覗いてみると、オシャレな内装。
中で作業している人と目があった。
凄いイケメン。
目を見張っていると、イケメンはスタスタと歩み寄ってきて、扉を開けた。
「なに? バイト希望? 」
「あ、いえ。 はい、、、そうです」
「じゃ、中へどうぞ」
いきなり、バイトの面接になってしまった。
「職歴は…… 無さそうだよね。 学生さん?」
「桜東大学の3年です。もうすぐ4年になります」
「サークルとか、何かやってる?」
「はい。バスケットを少々」
「少々って…… 君、面白いね」
おかしな事を口走ってしまった事に気づいて、真っ赤になってしまった。
「学生さんなら、昼間は無理だよね?」
「あ、はい。 すいません」
「いや、いいんだ。 昼営業は、研修で来てくれる女性が居るから。 もう1人は、夜に入って欲しかったんだ。夜営業は、17時から22時。
全部でなくても、19時から21時辺りにカブるように入ってくれるとありがたいんだけど」
「はい。大丈夫です」
「因みに、もう1人の女性は、君より大分年上だし既婚者だから、残念だけどここで出逢いは無い、かな?」
「いえ! オレっ、いや、僕は女性に興味が無いので問題無いです!」
「ははっ。やっぱり君、面白いよ」
オレは生粋のゲイだから、本当なのに、、、真面目を装う冗談だと思われた?
「ところで、履歴書なんて持ってないよね?」
「あ、すいません。今、ここで働きたいと思ったばかりで……用意してませんでした」
「声掛けたの僕だしね。大丈夫。ちょっとだけ待っててくれる?」
そういうと、イケメンは、隣の何かの事務所へ入って行った。
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