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「僕、マンションに引っ越そうかな? 」
朔の好きな朝の営みを終えたものの、どうにも離れ難く、2人はベットで微睡んでいた。
「えっ? どうして? 」
「んー? 分からない? 」
「だって、ここの生活は快適だって。」
「それは、1人だからでしょ? 」
「それって。」
「うん。旬と一緒に暮らしたいなと思って。」
「嬉しいけど… オレまだ学生で、収入無いよ。」
「そこなんだよ。やっぱり、親御さんに挨拶しなきゃだよなぁ。こうやって外泊もさせてるし… 僕は本当に悪い大人だ。」
「もっと、アルバイト増やそうか? 」
「お金の事は心配ない。これでも社長だよ? ソコソコ稼いでいるんだ。」
「ところで、朔の仕事って、どんな感じなの? 詳しく聞いた事無かった。」
「美容系サロンの経営。」
「amenoの3階の? キレイ素肌ラボ?」
「そこもそう。3〜5階は全部かな。あと、都内に数店舗と、横浜と、福岡と、札幌。」
「えっ? もしかして、キレイシリーズ全部?
エステとか、ネイルとか、マツエクとか?」
「なんだ。知ってるじゃない。」
「なんだ、って、、、えーっ‼︎ 顔出しNGのイケメン社長って、森國社長だったの⁉︎ 」
「そんな風に言われてるの? 知らなかった。」
「… オレで良いの? そんな凄い人が、オレなんかで良いのかな… 」
「何言ってるの? 旬が、良いんだ! …もう、好きになっても… 良い? 」
「… うん。」
触れ合う唇は何度も角度を変え、甘く甘く溶け合った。
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