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「ところで、ゴハン食べた? 店で余った、じゃがいものキッシュとシュリンプサラダ貰って来たんだ。すぐに食べられるよ。」
「あ、嬉しい。 今日は大阪から戻って真っ直ぐ来たから、お腹ペコペコなんだ。」
「やっぱり。店に寄れないって言ってたから、そうかな?と思って貰って来たんだ。」
「そうやっていつも、僕の事考えてくれるとこ、いつも感謝してる。ありがとう。」
「当たり前だろ? 恋人なんだから。」
「しゅーんー。」
抱きついて来ようとした朔を、ひらりと躱してキッチンへ行く。
キッシュを温めながら、サラダを盛り付ける。
店で賄いを食べたけど、サラダは沢山あるからオレも一緒に食べよう。
朔は、一瞬しょんぼりしつつも、冷蔵庫から冷えたグラスとビールを出して、テーブルへ運んでくれた。
「「いただきます。」」
いつものように、2人で手を合わせて食べ始める。
「旬は、明日の日曜日はバイトだよね? 」
「うん。でも、新しいバイト君も慣れて来たから、夜営業だけで良いって。」
「そうなの!? 」
「え? 何? どうした? 」
「うん。 実はさ、今日、大阪にもう1泊の予定だったんだけど早く仕上げて帰って来たんだ。だから、明日は午後まで時間がある。」
「と、言う事は? 」
「分かるでしょ? 」
「ん? 分からない。」
「旬。意地悪になったね。」
「いつものお返しだよ。」
「あ、そう言う事言っちゃうんだ。」
「うそ。… 泊まって行く? ベット狭いけど。」
「うん。」
チュッとほっぺにキスをされる。
久々の触れ合いを想像し、耳まで真っ赤になってしまったのを隠すように、先にシャワーを浴びて来ると言い残し、急いでバスルームへ向かった。
店で顔を合わせたり、外で待ち合わせて食事をしたりしていたものの、お互い忙しくしていたせいで、行為は10日近くしていなかった。
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