⁂ アルバイトを始めて丸一年経った件

6/8
前へ
/84ページ
次へ
なんか照れるな… 。 セミダブルのベッドは長身の2人が横になると少し狭いが、お互いが近くてこれも良いと思ってしまう。 この部屋から出て一緒に暮らすようになったら、大きなベッドになるだろうから。 クローゼットから、朔のパジャマを用意していると、シャワーから出てきた朔に「要らない。」と言われて、押し倒された。 身体にかかる重さも、久しぶりで愛おしい。 首に腕を絡め、瞳の奥を見つめる。 欲情を隠しきれずに、揺れる瞳に絡め取られ、堪らず引き寄せて唇を合わせた。 甘い痺れが背筋を走り、腹の奥に小さな火が灯る。 女のように子宮がある訳でも無いのに、身体がじんわりと熱くなり、中心に熱が集まる。 あぁ、この肌が恋しかった。 ついつい、絡めた腕に力が入る。 「今日は、随分積極的だね。」 胸の尖りを攻め立てなから、囁く声さえ甘い。 「… んっ。 … はぁ。 こんなに、しないの暫く振りで、… ずっと触れたいと思ってた。」 「僕も。旬が足りなくて、死にそうだった。」 「ぁん…… 本当? … 大阪でも、あっ… モテたんじゃない? 」 「ん? モテなくは無いけど、僕が欲しいのは、旬だけだから… 」 「ひとりで、…… シた? 」 緩く立ち上がった朔のモノを握り聞いてみる。 「うん。 旬の事を思い浮かべながら、何回かシたよ。 旬は? 」 「シてない。」 「ホントに? 」 「うん。 なんかそれも寂しくて。」 「そっか。 ゴメン。 時間作れなくて。」 「いや。しょうがないよ。きっと、これからもこんな事はあるだろうから。いつまでも、甘えてちゃダメだと思ったんだ。」 「そう? 僕は、もっと甘えて欲しいけど。」 朔のモノを握っていた手を優しく(ほど)かれ、身体をずらした朔は、オレのモノを口に含んだ。 「あっ、あぁっ。」 思わず声が漏れる。 久しぶりの快感に、一気に滾る。 「ダメっ。 すぐ出ちゃう。」 朔の頭に手をやり、止めようとしたが、その手がゆっくり払われる。 「いいよ。気持ち良くなって。」 口淫を施しながら、後ろの蕾を揉み解され、快感に緩んだ身体は簡単に、指の侵入を許してしまう。 中にある、快感のスイッチを押され、ビクンと全身を電気が貫いた。 同時に溜まった熱も吐き出してしまう。 全て綺麗に飲み込んだ朔は、弛緩したオレを抱きしめ、耳元で囁く。 「挿入っていい?」 「きて。」
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1160人が本棚に入れています
本棚に追加