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「旬。落ち着いて聞いて。僕はもう、君無しの人生は考えられない。この先の人生を、君と歩んで行きたいんだ。 …僕と結婚してくれる? 」
繋いでいた手を持ち上げられ、手の甲にキスをされる。
「ちょ。皆んなの前!!」
「良いんだ。皆んな、知ってる。」
「えーーーっ!?」
「旬? 死ぬまで、僕の側に居てくれる? 」
「… うん。」
「あのね。皆んなは、僕たちの見届け人なんだよ。正式な結婚は出来ないけど、パートナーしてお互いを認め合う事を誓うんだ。良い? 」
「分かった。良いよ。」
「はぁー。良かった。ドキドキしたよ。じゃ、春日さん、お願いします。」
「ん。では、森國 朔之丞、尾上 旬の、宣誓式を行います。 2人はお互いを人生のパートナーとし、これからもお互いを助け合って生きて行く事を、ここに居る全員に誓いますか? 」
「「はい。 誓います。」」
会場は、盛大な拍手に包まれた。
「よし。 次は指輪の交換だ。 アキ。」
マスターがリングピローを持って来た。
シルバーのリングが1つずつ渡された。
「じゃ、お互いの指に嵌めて貰おう。 森國。」
朔が、オレの左手を取り、薬指にリングを嵌める。
「旬。」
オレも、同じようにリングを嵌めてやる。
会場は、静まり返っている。
「おめでとう。 2人とも。」
再び、盛大な拍手に包まれる。
見渡すと、オレの家族や、いつも髪を切ってくれる朔のご両親も居る。
いつの間に、話したんだろう?
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