パーティーは・・・な件

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オレの家族と朔の家族は、同じテーブルに座っていた。 すっかり、仲良くなってる。 「鈴音(すずね)さん、今日の為に沢山ご協力頂いて、本当にありがとうございます。皆さんも、お忙しいのに有難うございます。」 鈴音(すずね)もとい、オレの母は、イケメン好きだ。 すっかり、朔のファンになってる。 「そんな、良いのよ。 息子の晴れ舞台なんだから。」 「旬。サムシングフォーって知ってる? 」 「? 何それ? 」 「実は、鈴音さんが教えてくれたんだ。結婚する花嫁は、サムシングフォーを持って結婚すると、幸せになれるっていうおまじない。 旬は花嫁じゃないけど、幸せになって欲しいから用意したんだ。」 「へぇ。 聞いた事無かった。」 「まずは、サムシングニュー。何か新しい物。これは、今着ているスーツだ。そして、サムシングオールド。何か古い物。これは、鈴音さんが用意してくれた。お祖父さんの、カフスボタン。」 「あ、それで? コレ? 」 自分の左手を上げて、袖のカフスボタンを見る。 薄いブルーの何かの石が光っている。 古いデザインなんだろうが、アンティークっぽくてとても良い。 「サムシングボロードは、何か借りた物。幸せな結婚をしている人から何かを借りて、その幸せにあやかるんだ。 そのネクタイはね、1年前、宣誓をした時に春日さんが付けていたものなんだよ。」 七尾所長の方を見ると、目が合った。 優しく微笑まれる。 そういう事だったのか。 「最後に、サムシングブルー。 何か青い物。これは、マスターが用意してくれた、青いお花。エブリーグリーン・アルカネット。それから、ネクタイとカフスボタン。全部、ブルーだ。」 「旬くん、驚いた? 本当は、ヘアメイクに私が行きたかったんだけど、サプライズパーティーだからって、朔之丞に断られたの。私も何かしたかったわ。」 美容師をしている、朔のお母さんの真矢(マヤ)さんが、そう言ってくれた。 「だって、母さんが来たら、余計な事言ったりして、バレるもの。」 「朔。そんな言い方良くないよ。 お母さん、お気持ちだけで充分です。有難うございます。」 「あらー。旬くんはホント良い子。可愛いわー。ウチの息子には勿体ないくらい。喧嘩して距離を置きたくなったら、いつでもウチに住んで良いからね。沢山愚痴聞くわ。そうでなくても、いつでも遊びに来てね! 」 「有難うございます。 今度、朔を放って飲みに行きましょう。」 「まっ、嬉しい! 」 朔のお母さんは、お酒も強いし、歌も上手い、仕事もバリバリこなしてて、バイタリティが有る、こんな大きな息子が居るとは思えない、若くて美人なお母さんだ。 そして、いつも話題が豊富で一緒に居て全然飽きないのだ。 「ちょっと、旬。ヒドイよ。。」 ニヤッと笑っておく。
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